親知らずは、現代人ではきちんと生えないことがよくあります。
そうすると清掃不良のため、周囲の歯茎が炎症を起こして腫れたり、むし歯ができやすくなります。こうした場合あるいは、こうした状態が予想される場合は抜歯をします。
下顎の親知らずでは、下歯槽神経が近接している場合があり、これを損傷すると下くちびるがしびれます。また、上顎の親知らずでは、抜歯後に蓄膿症となる場合が考えられ、それぞれ抜歯前に十分な検討が必要となります。
さらに、犬歯などが生えてこないで骨の中に残って、矯正の障害になる場合や過剰歯が正常な歯の萌出を障害している場合は、抜歯等の処置が必要です。
親知らずの抜歯の流れ
当院で行う「親知らずの抜歯」の大まかなスケジュールをお知らせいたします
※あらかじめ手術日を予約されて当院での処置を、1日で済ますことも可能です。
ただし、紹介された先生のところで、抜歯後の処置を引き続きしていただける方に限ります。
※手術の内容によっては、第3日の処置を行わないこともあります。
顎の関節および関連する筋肉やじん帯の不調により、顎の痛み・運動障害・運動時雑音を生じます。
耳のすぐ前に関節があるので耳鼻科を受診し、そこから口腔外科を紹介される場合も時々あります。
薬による治療・マウスピースによる治療・運動療法などで治療を行いますが、手術が必要なほど重症なケースは多くはありません。当院では、阪大歯学部病院口腔外科と連携を取っておりますので、難治例や重症と思われる場合には、大学病院へ紹介を行い、連携を取って治療を行ってまいります。
歯の動揺(脱臼)・破折・脱落・顎の骨折などを治療します。
骨折は手術で治療する場合と顎間固定(上下の歯をワイヤーなどで固定します)などによって治療する場合があります。
また歯の脱落では再植(脱落からの時間で成功率が違ってきます)、歯の動揺では顎内固定(隣の歯と固定します)を行います。
程度により、阪大等の病院歯科への紹介が必要な時があります
年齢 |
9歳(転倒し受傷) |
性別 |
女性 |
治療期間 |
同日 |
費用 |
健康保険内(3割負担で2,000円~3,000円程度) |
治療方法 |
歯髄直接覆髄・歯冠修復術(歯の神経を保護して、破折した歯牙を接着) |
メリット |
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デメリット |
- 破折した部分が、将来変色して目立ってきたり、歯の神経が死んでしまうこともある。その場合には、被せ物の治療や歯の神経の治療が必要となることもある。
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上顎臼歯部上方には、上顎洞という鼻につながった空洞(副鼻腔)があります。
そのため、上顎臼歯部に感染が起こると上顎洞に感染が及び、上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)が起こることがあります。このように歯が原因の場合、口腔外科で手術など治療を行います。
袋状の病変が骨の中などにできる病気です。摘出手術を行います。
くちびるに半透明の唾液のたまったのう胞(粘液のう胞といいます)ができることが時にあります。噛んだりするとつぶれますが、また膨れてきます。こののう胞にも摘出手術が必要です。
お口の中にも癌ができることがあります。主に、舌や歯茎にできますが、多くは痛みとしこりを伴った潰瘍を呈しているので、専門医であれば診断可能です。
手術・放射線治療・化学療法(薬による治療)で治療しますが、手術、放射線治療が中心になります。開業医での治療は困難ですので、疑わしい場合は設備の整った施設 (大阪大学等)をご紹介します。
※当院の院長は、元日本癌治療学会にも所属し、多くの口腔癌の治療を担当しておりました。
重度の歯周病(歯槽濃漏)では、歯の周囲の歯肉に手術を行う場合もあります。
下顎の突出など、顎の形態を手術(外科矯正)で改善します。
多くの場合、歯列矯正を行った後に手術が行われます。保険での手術が可能です。
※当院は治療を行っていないため、専門医・専門病院へ紹介させていただきます。
入れ歯を入れる際、歯茎の骨が飛び出していて邪魔になることや、ぶよぶよの歯茎が入れ歯の安定を阻害するときがあります。
このようなときは、骨や歯茎を切除したり整形し、安定した入れ歯が入るようにします。
唇裂や口蓋裂も口腔外科の病気です。
入院手術が必要で、その後も歯並びや顎の形態などについて、長期の治療が必要です。
その他症状でお悩みの方
その他、顔面に電撃痛が走る三叉神経痛などの神経疾患、小さな水ぶくれが顔面や口の中に多数できる帯状疱疹などのウイルス疾患、唇顎口蓋裂といった顎顔面の先天異常など、顔や口の種々の病気を口腔外科は対象としています。